うちのコってどうなの?
うちのコってどうなの?・目次
1.誰からも愛される犬にするために
- しつけは誰のため?
- 愛犬は、今の生活に満足している?
- 犬種別に見る性格的な特徴
- 愛犬の性格は、変えられるの?
- 叩かないで!
- しつけに「ごほうび」は要りません
- しつけは1日にしてならず
- 簡単にしつける2つのコツ
2.犬の健康
- 犬の病気とワクチン
- 病気や怪我にいち早く気付いてあげるには
- 良い動物病院・獣医さんを見つけよう
- ドッグフードの選び方
- 食べ物の与え方
3.散歩・グルーミング
- どうして犬はお散歩が大好きなのでしょう?
- 誰からも愛される愛犬のお散歩マナー
- ブラッシングは面倒!?
- 自宅でシャンプーに挑戦しよう!
- 犬にも爪切りや歯磨きが必要なの?
- 車酔いの対処法
4.マナー向上で愛される犬に
- ドッグマナー診断テスト
- マーキングにご注意!
- 無駄吠えをやめさせたい
- 飛びつき癖をなんとかしたい
- お友達との上手な遊び方って?
- 避妊や去勢はする?しない?
5.しつけ 動作を教えよう
- しつけのポイント
- 「おすわり」
- 「おいで」
- 「ついて」
- 「待て」
6.愛犬を危険から守る
- 「いけない」を教えよう
- 飛びつきは危険です!
- 拾い食いをやめさせたい
7.ドッグライフカウンセラーって何?
しつけは誰のため?
第1回しつけは誰のため?
ドッグライフ・マナー診断テスト
まずは、あなたと愛犬のマナー度をチェックしてみましょう。
当てはまるものにチェックしてください。
しつけ編
愛犬の犬種の本能や特性を知らない。
| 狂犬病予防接種は、毎年接種する必要はない。
| 動物病院は、最新の設備が整っているのが一番だ。
| 動物病院は、経験のある獣医を選ぶのが良い。
| 動物愛護法は、飼い主自身には関係ない。
|
自宅編
よく吠えているが気にしない。
| あちこちにマーキングをしている。
| 怒鳴ったり、脅かしたり、厳しく叱りつけている。
| 言うことを聞いてくれない。
| 愛犬は、シャンプーやグルーミング(ブラッシング)が嫌いなので自宅ではしていない。
|
お散歩編
ウンチは放置している。
| オシッコをしても、そのままにしている。
| よそのお宅の門の前で、マーキングをしている。
| ワンちゃん友達に出会ったら、飼い主さんが誘導して挨拶をさせている。
| 他のワンちゃんとは、触れ合わせないようにしている。
|
あなたはどの愛犬家タイプ?
愛犬家のお友達に、さらによりよいマナーを広めてくださいね。
愛犬は、人間社会で暮らしています。ドッグライフ・マナーを身につけて、誰からも愛されるワンちゃんにしてあげましょう。
愛犬についての知識を深めると同時に、コミュニケーションをとり、愛犬と少しでも長い期間、幸せに生活できるように、ドッグライフ・マナーを身につけましょうね。
現代社会で生活するワンちゃん達には、様々なストレスや危険がつきまとっています。そんなストレスを軽減してあげたり、危険から身を守る術を教えてあげるのが、これからの時代の飼い主さんの役目。コンパニオンアニマルという言葉も使われるようになりましたが、ワンちゃんを家族の一員として認めているなら、人間社会で生活しやすいようにしつけをしてあげて下さいね。「オスワリ」が横断歩道の前でできるようになれば飛び出し等の危険から守ることができますし、「イケナイ」が分かるようになれば、拾い食いの危険から守ってあげることもできます。犬にはそれぞれの犬種による本能や特性があり、様々な進化を遂げてきたものの、未だ人間社会のルールは飼い主さんが教えてあげるより他には方法はありません。また、ワンちゃんは、リーダーを必要としています。飼い主さんが頼れるリーダーになることで、愛犬とのコミュニケーションがさらに深まります。
このコーナーでは、「誰からも愛される犬にするために」をテーマに、犬学、犬の健康、散歩やグルーミングの知識、ドッグライフ・マナーについて、「オスワリ」や「マテ」など具体的な動作の教え方、「イケナイ」の教え方などを紹介していきます。
どうして犬はお散歩が大好きなのでしょう?
第2回どうして犬はお散歩が大好きなのでしょう?
まずは、飼い主さんと愛犬のお散歩に対する知識チェックをしてみましょう。
正しいと思うものにチェックしてください。
犬のお散歩の目的として正しいものは次のうちどれ?(複数回答可)
1.日光浴のため。
| 2.運動不足解消のため。
| 3.飼い主さんとのコミュニケーションをはかるため。
| 4.ワンちゃん友達と遊ぶため。
| 5.ワンちゃんと情報交換をするため。
|
6.ストレス解消のため。
| 7.カルシウムの吸収を促進するため。
| 8.人間社会のルールを知るため。
| 9.マーキングをして自己主張をするため。
| 10.におい嗅ぎのため。
|
すべてがお散歩の目的としては正解ともいえますが、
実は、すべて理由があり、つながっているんです。
お散歩の目的は…
- 太陽光に当たることにより、ビタミンDを合成し、カルシウムの吸収を促進する。
- におい嗅ぎをすることで、周囲の情報を得て、ストレス解消になる。
→最近では、ワンちゃんのニオイ嗅ぎは、お互いの体調や環境の情報交換をする、いわば犬同士の会話である、という説もあります。 - 外の環境に触れることにより、人間社会で上手に生活するための経験になる。
- 適度な運動となり、新陳代謝を促し、健康な体を作り、美しい被毛を保つ。
- 季節を感じ、換毛を促す。
- マーキングによる自己主張や情報交換をする。
- 飼い主さんと愛犬とののコミュニケーションの場となる。
などなど。いいことばかりですね。
でも、シニア犬やパピー犬などは、無理に歩かせる必要はありません。小型犬なら、抱っこしてお散歩したり、お家の外にちょっと出してあげるだけでも、十分です。犬種や体型によっても、お散歩の種類は変えてあげてくださいね。お散歩のし過ぎによる弊害を唱える獣医師さんもいらっしゃいます。
理想のお散歩とは?
健康なワンちゃんのお散歩は、1日に1~2回させてあげるのが理想です。大型犬や走るのが大好きなワンちゃんなら、お散歩の途中で広々と走れる場所を取り入れてあげられたらいいですね。近所に広々とした場所がないなら、お散歩をしながら適度に走ってあげると喜びます。その場合には、におい嗅ぎのために途中で休憩してあげると、さらにストレス解消につながります。
また、お散歩というゆったりした時間を飼い主さんと愛犬が共有することで、ワンちゃんは精神的に満たされるうえ、飼い主さん自身のリフレッシュにもつながります。あなたの愛犬は、草が好きですか?土が好きですか?それとも花が好き?
草が好きなら、長い葉っぱが好きなのか、ギザギザした葉っぱが好きなのか。お散歩の時間に愛犬が何を楽しんでいるのかじっくり観察してあげると、もっと深く愛犬の事を知る良い機会にもなりますよ。
次回のタイトルは、「誰からも愛される愛犬のお散歩マナー」です。愛犬を事故や様々な危険から守るために飼い主さんに注意してほしい点、知っておくと助かる話、近隣に迷惑をかけないマナーのお話です。お楽しみに!
誰からも愛される愛犬のお散歩マナー
第3回誰からも愛される愛犬のお散歩マナー
毎日の日課として欠かせない愛犬とのお散歩。飼い主さんと愛犬とが共有する、大切なひとときです。あなたの飼い主としてのお散歩マナーは近隣の住民にとって、どのように映っているのでしょうか?
あなたのお散歩マナー診断テスト
次の中にマナーとして正しいといえるものはありますか?
1. ウンチは、近隣の植木などの肥料となるので、土のあるところに捨てる。 | 2. マーキングは犬の本能なので、どこでしても仕方がない。 | 3. 気持ちがよいので、公園でブラッシングをしてあげる。 | 4. たくさん走らせたいので、リードはいつでも長くしている。 | 5. きちんとしつけられていれば、ノーリードでも構わない。 |
6. 犬好きの人に愛犬が飛びついても、気にしていない。 | 7. 本能なので、いつでも吠えてしまうのは仕方がない。 | 8. 走るのが大好きなので、自転車でお散歩してあげている。 | 9. 飼い主より前を歩く犬はしつけが悪い。 | 10.ニオイ嗅ぎは、本能なので、どこでしても仕方がない。 |
すべてがマナー違反。
理由は、以下の通りです。
1. ウンチ
ウンチは、袋に入れて持ち帰り、砂や木の枝などを取り除いた上で、トイレに流すのが一般的なマナーです。砂や土がついたままトイレに流してしまうと、下水管や浄水槽を傷める原因にもなりかねませんので、注意が必要です。お住まいによっては、家庭ごみとして処分できる地域もありますので、各市区町村の担当部署にご確認ください。また、悪臭の原因となったり、病原菌の発生原因にもなる可能性がありますので、決して放置はしないようにしましょう。犬の立ち入りが禁止される場所が増えているのは、マナーを守らない飼い主さんが原因であることも原因の一つと言われています。
2.10. マーキング・ニオイ嗅ぎ
悪臭の原因となるうえ、門柱などを傷める原因となりますので、住民の方々への配慮のために、商店街の電柱や他人のお宅の門柱や塀などにはマーキングをしないでおきたいものです。公園の花壇や、人が座る可能性のある場所、子供達が遊ぶ砂場などでもオシッコをするのは避けましょう。また、マーキングをしてある場所には、後から来た犬もマーキングをしたがるという習性がありますので、ニオイ嗅ぎをさせる場所にも気をつけたいものです。オスワリをしている時や、走っている間にはオシッコをしない習性がありますので、活用してみるのもいいですね。
3. 公園でブラッシング
最近、犬アレルギーの子供が増えています。犬アレルギーの症状は、ひどくなると呼吸困難を起こしますので、注意してあげたいものです。犬の毛や皮膚もアレルギーの原因となりますので、公園や公共の場でのブラッシングはマナー違反です。また、他人の洗濯物に犬の毛が飛び散る危険ありますので、外でのブラッシングは、特に注意が必要です。理想的なマナーは、自宅でのブラッシングです。ブラッシングを毎日してあげると、ノミやダニ、皮膚トラブルの早期発見の手助けにもなりますよ。
4.5.6. リード・飛びつき
長く伸ばせるリードによる事故が増えていることは、ご存知ですか?後方からの自転車に気づかずぶつかってしまう事故が多いのです。また、たとえ小さな犬でも苦手な方もいますので、他人がいる場所でリードを長くするのも、控えましょう。周囲に人がおらず、たくさん走れる場所、またそれが認められている場所でしたら、もちろんリードを長くのばしても大丈夫です。他にも、どんなに犬好きの方でも、飛びつかれて洋服や靴が汚れてしまって悲しい思いをされる場合もあります。さらに、お散歩中のノーリードはしないでくださいね。どんなにしつけられているワンちゃんだとしても、他人から見ると、リードを飼い主さんが握っていることが安心につながっているのです。
7. 吠える
住宅街に住んでいるワンちゃんは、特に注意が必要です。日中休息されているご老人も多いですよね。いつでもどこでも、本能だからといって吠えるのは避けたいものです。子供の犬嫌いの原因の一つが、吠えるワンちゃんを見て恐怖心を抱いてしまったこと。誰からも愛される愛犬を目指すなら、むやみに吠えないしつけをしてあげたいものです。しつけと飼い主さんとのコミュニケーション次第で、吠える癖も直りますよ(あらためて特集します)。
8. 自転車でお散歩
飼い主さんが自転車を運転し、その横で犬が走っている姿。リードが自転車のタイヤに絡まったり、犬が不意にタイヤの前に出てきてしまう等、危険リスクも伴います。周りから見ていて、その危なっかしい姿にドキッとする方も。たくさん走りたいワンちゃんは、安全で許された場所で思いっきり遊ばせてあげて下さいね。
9. 飼い主の前を歩く
ドッグライフカウンセラーは、犬を飼っている人飼っていない人の双方を含めた社会と犬との共存を考えるしつけ。犬が飼い主さんの前を歩いていても、飼い主さん自身がお散歩コースを決めていれば、リーダーシップの問題には当たらないと考えています。
近年、ドッグカフェやドッグランが増えている一方で、犬が入ってはいけないエリアも増えています。その原因にあげられるのが、一般的なマナーを守らない飼い主さんの存在。愛犬家としては悲しいことですよね。犬が人間社会で誰からも愛されて幸せに生きていくためには、飼い主さんがマナーを守り、愛犬にしつけを通して人間社会のルールを教えてあげることが、実は早道なんです。
次回のタイトルは、「愛犬は、今の生活に満足している?」です。犬にとっての幸せとは何か、本能をヒントに考えてみましょう。
愛犬は今の生活に満足している?
第4回愛犬は、今の生活に満足している?
犬の体について、正しいものは次のうちどれでしょうか?
1.昼でも夜でも、犬は人より遠くの物まで見分ける視力を持っている
| 2.犬の耳は、人間より広い音域と音の大きさを聞き分けることができる
| 3.犬は、人間にくらべて、味覚が発達していない
| 4.犬の鼻は、いつでもにおいを嗅ぎわけることができる
|
正しいのは、3番のみ。
理由は、以下の通りです。
解説
1
人に比べると視力は弱いのですが、夜間は人間よりはるかにモノを見分けることができます。色を見分ける細胞数が人間より少ないといわれています。しかし、青と緑の混合色は良く見分けられるといわれています。
2
聞き分けられる音域は、人間で約16~20,000Hz、犬の場合は約65~50,000Hzと言われています。高い音域は人間より犬の方がよく聞き取れ、低い音域は人間の方が聞き取れているようです。
3
犬は、舌の上にある味蕾(みらい)と呼ばれる部分で味を感じます。甘い・酸っぱい、苦い・しょっぱいを感じるそれぞれ別の味蕾があります。味蕾の数は、人間が約1万個、犬が約1,700個であり、人間ほどには味を感じていないといえます。
4
犬は人間にくらべて数万倍~100万倍まで嗅ぎ分けられると言われていますが、「いつでも」というわけではありません。集中力が伴った時に発揮される能力です。また、最近では、臭いの中の感情までも読み取っているという学説もあります。さらに、優れた嗅覚を利用して、ガンの早期発見をする犬も現れているそうですよ。
犬の祖先は、人類に自ら近づき人類と共存してきた珍しい動物です。人類の進化と共に、犬の習性や体質を活かし、牧羊犬・狩猟犬などの仕事のパートナーとして人間社会で役立ってきました。時代とともに様々な改良がなされ、現在は犬の能力の優れた部分を利用し、さらなる活躍の場を広げています。
身体障害者介助犬(体の不自由な方を助ける犬)
| 災害救助犬(災害時に倒壊した建物等に残された人を助ける犬
| 聴導犬(耳の不自由な方の耳の代わりとなって助ける犬)
| セラピードッグ(人の心を癒してくれる犬)
|
身体障害者補助犬法をご存知ですか?
補助犬とは、盲導犬・聴導犬・身体障害者介助犬のことを指します。平成15年10月からは、デパートやホテル、飲食店や公共の施設や交通機関などは、補助犬を同伴して利用することができるようになりました。
アナタの愛犬は、どんな役目を持っていますか?
家族の一員として悩みを聞いてくれたり、一人ぼっちでいる時間をなくしてくれたり、そっと寄り添ってくれる、それも立派に役目を持っている犬です。
犬は、人間や猫など異種動物とも群れを作れる珍しい動物であり、縦一列の社会を形成します。人間社会でいう社長、副社長、部長など、縦一列で順位を決めます。横のつながりはありません。
また、犬は、できるだけ群れのトップ以外の順位を好みます。なぜなら、トップになってしまうと、自分が中心となって守らなくてはならないから。常に緊張状態です。
犬は、リーダーを必要としています。力強く悪いことをしたら叩く、そこまでしなくても、犬は平和的なシグナルを持っており、喧嘩や噛むことをしなくても順位を決めることができる習性を持っています。リーダーのいうことなら、たとえ危険なことになろうとも従おうとする忠実な面もあわせ持っています。犬たちの特性や習性を知ってあげると、問題行動といわれる行動が、実は犬の本能からきているものとご理解いただけると思います。でも、実際には本能や習性をそのまま残していると、とても飼いずらい犬になってしまうことも。「家族」という人間と一緒の群れの中で、生活している犬が多い現代。本能や習性を理解した上で一緒に生活していくことが、しつけをスムーズにしたり、問題行動修復の糸口になり、犬たちが心地よい気持ちで人間社会で生活できる手助けになるのです。
第5回のタイトルは「愛犬なんでも相談会レポート No.1」。先日行われた愛犬相談会でのご相談内容とアドバイスをレポートします。
愛犬なんでも相談会レポート NO.1
第5回愛犬なんでも相談会レポート NO.1
夏の暑い日、国営昭和記念公園のドッグラン横にて行われたNPO法人 社会動物環境整備協会のドッグライフカウンセラーによる「愛犬なんでも相談会」。テントの下で、気軽に立ち寄れる雰囲気。テーブルをはさんで、いろんなお話をしに愛犬ファミリーが続々と訪れて下さいました。月に一度、開催されている相談会での一コマを、お伝えします。
飼い主さん:主
ドッグライフカウンセラー:D
Dこんにちは。どのようなご相談ですか?
主寝ているときに起こすと噛むんです。
D今は、何歳ですか?
主9歳です。
D犬種はなんですか?
主ビーグルです。
Dご家族構成を教えていただけますか?
主父と母と私です。
Dいつも面倒をみているのは、どなたですか?
主平日は母が、休日は私がお散歩に連れて行きます。父には、噛んだりしないのですが、私が起こすと、噛むんです。
D痛いくらいに噛むのですか?
主毎回、痛いほどではないのですが、強く噛む時もあるんです。
D寝ているときに起こすのは、なぜですか?
主夜は、クレートに入って寝ています。クレートに入る前に、トイレをさせるようにしています。
Dクレートには、自分から入っていくのですか?
主はい。昔からそうなので。
Dクレートは安心できる場所なんですね。クレートで寝ているときに起こすと、噛むのですか?
主いいえ。ソファなどにいつの間にか寝てしまった時に、起こすと噛むんです。
D家族が寝室に入るので、その時にクレートに行かせてあげようとしたときなどに噛むのですね。
主そうなんです。
D噛むのは、家族としてもつらいですよね。
主普段は、「おトイレしてね」などと声をかけると、理解してくれてすぐにおトイレを済ませるくらいに賢いのですが。
Dそれはすごいですね。なかなか、トイレの管理まではできないものです。排泄管理ができるというのは、相当、しつけが行き届いてますね。
主実は、昔、しつけ教室でしつけをしてもらったことがあるので。
Dそうなんですか。どのようなしつけ教室ですか?
主悪いことをしたときは、大きな音で驚かせるようにしています。しつけスプレーなども使ったことがあります。
Dわんちゃんにとっては、相当びっくりしたでしょうね。びっくりした時に、うっかり噛んだら、飼い主さんが驚かせるのを止めた、という経験を覚えているということはありませんか?
主そうかもしれません。ビーグルですので、やっぱり噛まれると怖いので、噛みそうになったら止めていました。
D寝ているときに起こされた時、とってもびっくりしているのかもしれませんね。
主(急にはっと気づく)そういえば!叱ることばかり考えて、噛まなかったときには褒める、何も悪いことをしていない時に褒める、などすることを忘れていました。
Dワンちゃんがくつろいでいたり、何も迷惑なことをしていない時に褒めてあげると、飼い主さんに声をかけてもらうのが、好きになりますよ。既に、たくさんの事を学んでいるしつけの行きとどいたワンちゃんです。できることがたくさんあるから、褒めるチャンスもたくさんありそうですね。
主そうですね。私に足りなかったのは、褒めてあげること。とってもお利口なのに、悪いことばかりが目についていました。もっと、心のつながりを深めていけたら良いと思います。ありがとうございました。
相談にいらっしゃる飼い主さん全員が、笑顔で帰る、そんな一日でした。ドッグライフカウンセラーによって、「ああしなさい、こうしなさい」と言われる訳ではなく、飼い主さん自身が普段の愛犬との暮らし方を振り返る機会が、「愛犬なんでも相談会」なのかもしれません。
第6回のタイトルは、「愛犬なんでも相談会レポートNo.2」。です。引き続き愛犬相談会でのご相談内容とアドバイスをレポートします。
愛犬なんでも相談会レポート NO.2
第6回愛犬なんでも相談会レポート NO.2
11月13日(土)・14日(日)、埼玉県所沢市の西武ドームで行われた「スーパードッグカーニバル」。エクストリーム大会や芸わんグランプリなど、見ても参加しても楽しいイベントが目白押しでした。このイベントの一角にあったのが、「無料!愛犬なんでも相談会」のブース。イヌトゴ店長も、ドッグライフカウンセラーとして、相談員を務めました。
ブースには、2日間で合計300名以上も相談に来て下さいました。愛犬の事を真剣に考え、これからどのように一緒に生活していけば良いかを一生懸命に悩んでいる飼い主さんが多くいらっしゃり、飼い主さんの愛犬への深い愛情を感じることができました。噛みグセや吠えグセ、犬嫌い、トイレのしつけなどなどお悩みはいろいろですが、相談員は全員、幅広い知識を持ったドッグライフカウンセラー。2日間で総勢20名の相談員により、飼い主さんと愛犬の様子や生活を伺い、カスタマイズですぐにチャレンジできそうな事からアドバイスさせていただきました。
今回は、その中の一コマをお伝えいたします。
飼い主さん:主
ドッグライフカウンセラー:D
Dこんにちは。今日は、どのようなご相談ですか?
主このコは、人は大好きなんですが、他の犬と遊ばないんです。
Dそうですか。チワワですね。今、何歳ですか?
主6か月です。
Dいつ頃、飼い始めましたか?
主一緒に住んで2カ月くらいです。
Dそうですか。男のコですか?女の子ですか?
主男の子です。
Dご家族構成を教えていただけますか?
主僕とこのコで暮らしています。
Dお散歩の時に、他の犬と遊ばないのですか?
主いえ。ドッグランに行った時に、全然他の犬と遊ばないんです。
Dそうですか。お散歩の時は、どうですか?
主お散歩をし始めて、1ヶ月くらいですが、何度か会ったことのある犬だと、少しだけ近づこうとすることもあります。でも、自分から挨拶に行くことはありません。
D他の犬が近づいて来た時の、ワンちゃんの様子はどうですか?
主僕の足元に隠れてしまいます。「怖いのかな」と思って、抱っこをしてあげることもあります。
ドッグランで他の犬と遊んで、楽しいイメージを持てれば、いろいろな犬と遊べるようになるのではないかと思い、ドッグランに連れて行ってあげるようにしているのですが、犬よりも、人と遊ぶのが好きみたいなんです。
D人と遊ぶ、という時の相手は、他の飼い主さんですか?
主いえ。僕です。僕が、一緒に走ってあげたりして遊んでいます。
Dワンちゃんは、飼い主さんがとっても大好きなようですね。お散歩の時に、飼い主さんの近くに行けば、守ってくれる。ドッグランに行けば、一緒に遊んでくれる。まだ、一緒に住み始めて2カ月です。犬は、群れが安定していることを一番望みますから、今、ワンちゃんの群れは、飼い主さんとの群れ。一緒に住み始めて間もないですから、まずは今の群れの信頼関係をしっかり築いてあげましょう。群れが安定していると、自信を持って外の世界で会ったワンちゃんとも触れ合えるようになると思いますよ。
主そうですか。あと何カ月で、ドッグランで他の犬と遊べるようになりますか?
Dそれは、ワンちゃんの個性にもよります。人間でも、誰とでも仲良くなれる人もいれば、ついつい人見知りしてしまう人もいる。大勢でワイワイ騒ぐのが好きな人もいれば、一人で静かにしているのが好きな人もいる。犬も同様です。他の犬と遊んで欲しいからどんどんドッグランに連れていく、でも、ワンちゃんは本当は飼い主さんと二人でのんびりするのが好きかもしれません。日々、ワンちゃんの様子をよく観察してあげて下さいね。きっと、ワンちゃんが好きなもの、苦手なもの、喜んでいるときの様子、怖がっている様子などが、わかるようになりますよ。
主そっか。犬はみんな、犬同士で遊ぶのが好きとは限らないのですね。犬は、みんな、犬同士遊んだりするのが好きなのかと思っていました。ドッグランに行けば、他の犬と遊ぶようになるんだと、思っていました。
Dドッグランでは、いろいろな危険もあります。まだパピーのうちは、遊んで欲しくて大きな犬でも構わずに真正面からニオイを嗅ごうとしたり、飛びついてしまったりすることもあります。でも、相手の犬が、今、一緒に遊びたいと思っていなかったり、ビックリしてしまった時、大きな声で吠えられたり、噛まれたりすることもあるのです。一緒に遊んでいるときに、テンションが上がって、うっかり噛んでしまうこともあります。優しく噛んだつもりが、噛まれた犬には相当のショックになってしまうこともあります。相手の犬が悪いというわけではなく、犬にはそれぞれの性格がありますから、慎重に挨拶して、仲良くなれると良いですよね。
主このコだけでなく、他の犬もどんな気持ちでいるのか、見てあげてから遊ばせるようにした方がいいのですね。
Dはい。その通りだと思います。このコは、飼い主さんが大好きなようですね。ほら、飼い主さんを何度も見つめていますよ。そして、膝の上で眠くなってきたみたい。家族としての信頼関係は、だいぶ築けてきているようですね。最近は、20年生きるワンちゃんも少なくありません。まだまだ先は長いですから、ゆったりとワンちゃんとの生活を楽しめると良いですね。
主そうですね。このコが来てから、出かけることが増え、いろいろな人と話す機会が増えました。僕も、このコとの生活が楽しくて仕方がありません。まだまだ、長くいられるから、よく様子を見てあげて、何が好きなのか、分かってあげられるようになりたいと思います。
D小さい頃から一緒にいろいろな所へ出かけること、また、電車や車などを見たり、人や犬などに触れたりなど、たくさんの経験をすることで、社会性を身につけることにも繋がります。一緒に楽しい時間をたくさん過ごして下さいね。
主そうですね。まだまだ、一緒に行ってみたいところや、やってみたいことがたくさんあるので、いろいろ楽しめたら嬉しいです。ありがとうございました。
毎年行われている「スーパードッグカーニバル」での無料愛犬相談会。「数年前に、相談してもらったんです」と言って、懐かしげに訪れてくださる方もいらっしゃいました。また、相談コーナーを目指して西武ドームまで足を運んでくださった方も。来年は、どんな愛犬家ファミリーにお会いできるか、楽しみです。
第7回のタイトルは、「自宅でシャンプーに挑戦しよう!」。です。お楽しみに
自宅でシャンプーに挑戦しよう!
第7回自宅でシャンプーに挑戦しよう!
こんな風景見たことありませんか?
1.アスファルトの上のチリ、ホコリ | 2.土のドッグランで走り回る犬 | 3.芝生の上でお座り |
4.後ろ足で耳元を掻いている犬 |
シャンプーしたら、心地よくなりそう!
毎日のお散歩、愛犬はホコリやゴミなどが散らばっている地表近くを歩いています。愛犬の体にはホコリやゴミ、最悪の場合はダニ等がどうしても付きやすくなっています。草むらや芝生で駆け回って遊ぶのが大好きな愛犬達。できるだけ清潔に保ってあげることで、痒みやアレルギーなどから守ってあげたいものです。
トリミングサロンで頻繁にシャンプーしてあげたいですが、経済的な負担が大。そこで、ご自宅でシャンプーするためのコツをまとめてみました。
自宅シャンプーのコツ
1
愛犬の体温は約40度。シャワーの温度は40度前後にしましょう。
2
シャワーを嫌がる愛犬も少なくありません。興奮させないために、前足の先からシャワーをかけてあげましょう。前足→背中→おしり→後ろ足→おなか→顔の順にシャワーをかけてあげると比較的慣れやすくなります。また、落ち着いた声での声掛けも重要です。
3
まずは体から。円を描くようにくるくると指の腹で皮膚の表面を優しく洗ってあげましょう(人間のシャンプーと同じ要領ですね)。被毛の長い犬種は、1回目のシャンプーで被毛を洗い、2回目のシャンプーで皮膚を洗ってあげると良いですね。
4
体に付いたシャンプーの泡を洗い流してから顔を洗ってあげましょう。
5
すすぎ残しがあると、痒みの原因となることも。すすぎはとっても重要!シャワーヘッドを皮膚に押し当てるようにして洗い流しましょう。シャワーヘッドをくるくると円を描くように動かしながら当てると、泡が流れやすいです。
6
体全体のシャワーが終わったら、水分を取ります。背中から足先へと体表をなでるように手を滑らせます。足元に水分が集まったら、軽くギュッと足先をつかむと水分が絞られます。
7
難関の肛門腺絞り。肛門を時計と見立てた時に4時と8時の方向に肛門腺があります。片方の手で尻尾を上にひっぱり、反対の手で4時と8時の方向を外側から内側へ、上へ絞り出すようにします。手が汚れるので、ティッシュなどを使うのもオススメ。
8
最後に顔を洗います。耳に水が入らないように、注意します。目は、シャンプーの泡が入らないように注意しましょう。くるくると円を描くように、指の腹で優しく洗ってあげます。
9
体と同様、すすぎ残しの無いように、しっかりと洗い流したら、水分を絞ります。
ドライ
シャンプーをした後は、しっかり乾かしてあげましょう。水分が残っていると、体が水蒸気に覆われ、熱中症になることも。
まずは大きめのタオルでしっかり水分を取ります。
ある程度水分が取れたら、ドライヤーの出番です。ブラッシングしながらドライヤーを当てると、熱や風が通りやすくなり、効率的。
動き回らないよう、椅子の上など、安全な高めの場所で行うのがオススメ。もちろん、落下にはお気を付けください。
シャンプー・ドライ共に足の指の間、わきの下、関節の内側はシャンプーが残りやすいため、特に入念に行ってくださいね。
愛犬がシャンプーを嫌がるときは、無理強いせず、トリミングサロンや動物病院等のプロにお任せしましょう。
とても嫌がっている場合は、強要しない。我慢してくれたら、大げさに心から褒めてあげる。それは、愛犬と飼い主さんの絆を深める第一歩です。
第8回のタイトルは「車酔いの対処法」。愛犬とのお出かけシーンをより楽しいものにしたいですね!